アダムス氏とともに論文を執筆したハーバード大学の応用物理学者、デイビッド・キース(David Keith)氏は、風力 エネルギーには未来があると話す。悲観的な予測でも、現在の発電能力には成長の余地がまだまだあることを示唆 しているという。ただし、キース氏は同時に、ウインド・シャドーの影響が予測通りになれば、風力がエネルギー需要の 大きな部分を担うことはできないと述べている。「風力エネルギー源は過大評価されているのか?(Are global wind power resource estimates overstated?)」と題されたアダムス氏とキース氏の論文は、2013年に入って「Environmental Research Letters」誌で発表された。
◆風力への大きな期待
カリフォルニア大学バークレー校再生可能・適正エネルギー研究所(Renewable and Appropriate Energy Laboratory) の創設者ダニエル・カメン(Daniel Kammen)氏は、風からどれくらいのエネルギーを得られるかに関しては議論があるものの、 風力エネルギーを最も積極的に活用している国の水準さえもはるかに超える可能性を秘めていることは間違いないと話す。 カメン氏によれば、デンマークは既にエネルギー全体の約20%を風力から得ており、ドイツやポルトガル、アメリカ、韓国なども 同等の目標を掲げているという。
14 名前:名無ぴ [2013/05/28(火) 21:14:39]
1 :ニュース二軍+板記者募集中!@pureφ ★:2013/05/27(月) 08:31:43.26 ID:??? 風力エネルギーの影、タービンの限界 無尽蔵に吹く風を利用する風力発電は、再生可能エネルギー源として最も急成長している。風力タービンが次々と 設置され、その拡大スピードも増すばかりだ。 http://www.nationalgeographic.co.jp/news/news_images/67119_0_600x400.jpg カナダの丘に並ぶ風力タービン。発電効率を下げるウインド・シャドーが起きるまでにあとどれだけウインドファームを建設 できるだろう。Photograph by Kevin L. McElheran/Your Shot
アダムス氏の研究チームは、十分な大きさになれば、ウインド・シャドーは避けられないと主張する。 アダムス氏とともに論文を執筆したハーバード大学の応用物理学者、デイビッド・キース(David Keith)氏は、風力 エネルギーには未来があると話す。悲観的な予測でも、現在の発電能力には成長の余地がまだまだあることを示唆 しているという。ただし、キース氏は同時に、ウインド・シャドーの影響が予測通りになれば、風力がエネルギー需要の 大きな部分を担うことはできないと述べている。「風力エネルギー源は過大評価されているのか?(Are global wind power resource estimates overstated?)」と題されたアダムス氏とキース氏の論文は、2013年に入って「Environmental Research Letters」誌で発表された。 ◆風力への大きな期待 カリフォルニア大学バークレー校再生可能・適正エネルギー研究所(Renewable and Appropriate Energy Laboratory) の創設者ダニエル・カメン(Daniel Kammen)氏は、風からどれくらいのエネルギーを得られるかに関しては議論があるものの、 風力エネルギーを最も積極的に活用している国の水準さえもはるかに超える可能性を秘めていることは間違いないと話す。 カメン氏によれば、デンマークは既にエネルギー全体の約20%を風力から得ており、ドイツやポルトガル、アメリカ、韓国なども 同等の目標を掲げているという。 スタンフォード大学で土木・環境工学の教授を務めるマーク・ジェイコブソン(Mark Jacobson)氏によれば、タービンの 数が増えるにつれ風力のポテンシャルが“飽和状態”に達し、それ以上のエネルギーを得ることが期待できない段階は確かに 存在するという。ジェイコブソン氏はこの問題に言及した論文「風力の可能性の飽和状態と風力発電への影響(Saturation wind power potential and its implications for wind energy)」を共同で執筆し、2012年に「Proceedings of the National Academy of Sciences」誌で発表している。 ただし、風力エネルギーが天井に達する要件は、「何十億基というオーダーになる」とジェイコブソン氏は話す。業界団体、 世界風力エネルギー会議(Global Wind Energy Council)の報告によれば、2011年末現在、全世界で稼働するター ビンは20万基弱だという。 ジェイコブソン氏らの論文では、2030年に世界のエネルギー需要の半分、つまり6テラワットのエネルギーを生むには5メガ ワット(MW)のタービンが約400万基必要だと試算している。400万基ぐらいなら、互いの効率を損なわないよう配置する ことは可能だとジェイコブソン氏は主張する。 >>2あたりに続く David LaGesse/National Geographic News May 20, 2013 http://www.nationalgeographic.co.jp/news/news_article.php?file_id=20130520003
風力エネルギーは現在、全世界の電力の2.5%しか担っていない。石炭が支配する電力産業の一角を占めるには、 シェファード・フラットのような規模のウインドファームがいくつも必要になる。 アダムス氏によれば、タービンの設置には地理的な問題、政治的な問題が絡むため、過密な配置によって効率が下がら ないかどうかが重要になるという。「地球上のあちこちにタービンを設置できるわけではない」とアダムス氏は話す。 ドイツのマックス・プランク生物化学研究所(Max Planck Institute for Biogeochemistry)が2011年に発表した論文は もっと憂慮すべき問題を提起している。地球上を吹く風から最大の電力を得ようとすれば、大気中の二酸化炭素が倍増 した場合と同等の気候変動を引き起こしかねないというのだ。 ハーバード大学のキース氏も、少なくとも10年程度で、ウインドファームは局地的な気候変動を引き起こすくらいの規模に 達すると予想している。 アダムス氏も、風力エネルギーそのもの、そして大気との相互作用はまだわからないことだらけだと認めている。「果てしない 問題が山積みだ」。 Are global wind power resource estimates overstated? Amanda S Adams and David W Keith Environ. Res. Lett. 8 015021 doi:10.1088/1748-9326/8/1/015021 http://iopscience.iop.org/1748-9326/8/1/015021 Saturation wind power potential and its implications for wind energy Mark Z. Jacobson and Cristina L. Archer PNAS 2012 109 (39) 15679-15684; published ahead of print September 10, 2012, doi:10.1073/pnas.1208993109 http://www.pnas.org/content/109/39/15679.abstract 関連ニュース 【エネルギー】羽根も可動部もない風力発電「Ewicon」 荷電粒子を風で電界の反対方向へ移動させることで発電/蘭デルフト工科大学 画像あり http://anago.2ch.net/test/read.cgi/scienceplus/1365820071/-100 【政策】再生可能エネルギー 洋上風力など海洋発電を推進 政府が方針案 画像あり http://anago.2ch.net/test/read.cgi/scienceplus/1338751339/-100 【農学】風力タービンが空気の撹拌し穀物の成長を促す? 画像あり http://anago.2ch.net/test/read.cgi/scienceplus/1324778067/-100