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アーバン・ライフ
1: 21/10/20 21:59:12
「今日は埼玉まで仕事に来たから一緒にご飯食べない?え?池袋?うん、県内でいいよ」という電話が来たので今日は、飯を食ってきました。
ちなみに池袋は埼玉県ではありません。
池袋の西口のいかがわしい雑居ビルが建ち並んでいる辺り、きっと誰もわからないという場所の5階に「晩歌」というBARがあります。
そのBARは一見すると、平気で単なるカクテルに700円とか800円の価格をつけるような店に見えるのですが、実は料理は缶詰しか出さなくて、しかもマスターは超軽いノリの面白い店です。
何せ場所がもの凄くわかりにくいのでいつも空いていて、俺も誰かとゆっくり話したいときはこの店をよく利用します。
しかし、いかんせん場所がいかがわしい雑居ビル群のまっただ中、日本のアナルといわれている池袋にあるもんで、晩歌があるビルもその例外ではありません。
前に、知り合いと晩歌で飲んでいて、帰りにエレベータに乗っていると、4階から女の人が乗ってきました。バスケットに何かを入れてうつむき加減に回数表示のパネルに向かっています。
俺はその時酔っていたので、その女の人に
「4階は何のお店なんですか?」と何の他意もなく尋ねてみました。
女の人は消え入りそうな声で答えた。
「ヘルスです・・・」
エレベーターの中に、気まずい沈黙が流れた。
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