前[7] 次[9] 新[3] 初[1] 板[0 or 6] ↓[8]
28:自称プロ名無ぴ 09/8/27 15:37:59
これに対し、アーキテクチャによる制約とは
路上生活者が路上生活を断念するような物理的な障害を設けることである。
具体的には、その路上に尖った敷石やナナメに切った円柱などの「オブジェ」を置くことによって
そもそもその路上で寝るという行為ができないようにすることである。
これは青島都知事の時代に新宿の地下道に実際に行われた政策であり
以来、その地下道には路上生活者が見られなくなった。寝られないのだから当然である。
アーキテクチャによる制約は、法や道徳、市場原理による制約と異なり
制約される側の意識や事情に関わらず強制的に制約できる強力な制約である。
法は知らなければ破られるし、道徳規範は共同体ごとに異なる可能性がある。
市場の原理は別の方法によって儲けられることが分かれば制約とならない。
しかし道路の突起物は除去されるまであらゆるホームレスを遠ざける。
日本語の分からないホームレス、日本とは価値観の異なるホームレスはおろか
相手が人間でない場合ですら有効である。
ドアを閉めカギをかけるというのも一種のアーキテクチャによる制約である。
道路の突起物と同様に、相手の知能情報背景如何を忖度せず
総理大臣だろうが外国人だろうがローマ法王だろうが、あらゆる人を無差別に締め出し
人間以外の猫や犬も同様にドアから締め出す。
アーキテクチャによる制約は、制約をかけられる相手を選ばないどころか
制約をかけている側にすら、その制約を気付かせない。
例えばちょっと無駄な段差をつくり、ちょっと狭い入り口を作ることで、車椅子を締め出すことができる。
そしてその場の人は、ここが「車椅子では入れない場所」であることにすら気付かない。
前[7] 次[9] 板[0 or 6] ↑[2]
r.cgi v2.0 alpha