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186:汎用みか型決戦兵器 ◆vuBlG/MIKA 09/6/30 14:38:44
昨日しばらく考えていて、決定的な議論の弱点を思いついたんですけど
これは何がいけないって、「ライトノベル」というタームが無意識下の誤謬を誘発しているんですよ。
「ライトノベル」というと、ライトノベルという「ノベルの形態」を指すカタチのタームになってしまうがために
「絵画/映画/ゲーム/小説/ライトノベル」みたいな対比を考えてしまうんですよ。
結果、「小説」と「ライトノベル」の間に決定的な分類ができるかのような幻想を抱いてしまう、
それこそが(人狼さんも含めて)議論の前提からおかしくなってしまう原因ではないかと思うに至ったわけです。
つまりですね、あくまで「ライトノベル」は「小説」の下位分類であって、メディアの形式そのものの分類ではなくて
小説の書き方、理想、主義主張、文体、ジャンルの特徴が、ある傾向を持っている作品群を「ライトノベル」と呼称すべきなんですよ。
だから、【ライトノベルが小説の下位分類である以上、小説を小説たらしめている必要条件は全てライトノベルにもあてはまる】
ということを忘れてはいけないのです。
それを忘れて、あるいは意図的に区別して、「ライトノベル」と「その他の小説」の違いを考えようとするからおかしくなるんです。
言い換えると、混乱の原因は「ライトノベル」の定義の方ではなくて、この「その他の小説」という括り方の方にもあるわけです。
これはいわゆる「側統群」の分類になってしまいますから、「分類」という作業を考える上で、学術的に決してやってはならない
タブーを犯すことになります。それに気付かずに「ライトノベルは○○だが、他の小説は△△である」という特徴を探そうとするから
問題が難しく、また「それだったら××はライトノベルじゃないはずなのに○○やんけ!」という事例が発生してしまうのです。
あくまでライトノベルは「ライトノベル派」という文学の一流派、一派閥であって、
「○○主義文学」とか「○○派」みたいなものと並列で並べるべき区分なんですよ。
そうすれば、「ライトノベルに近い傾向を持つがライトノベルに入れないもの」や
「ライトノベルとして書かれたわけではないがライトノベルとしても扱われるもの」がいくら存在してもなんの疑問もないし
むしろそれが当然であるのです。
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