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731:炉板通信 ◆mwhG4Chris 10/7/25 14:49:13
( ゚*゚) 暑い中、親父の仕事の手伝いで隣の町へ行ってきた
軽トラに揺られて国道を走り、ボロっちい歩道橋のある交差点で右折すると、
教会風の建物の前に到着する
何とかいう宗教団体の施設で、隣にお稲荷さんも建っている
中の受付で白い帽子をもらい、身につける
女の人はさらに薄いチョッキのような白衣も着なければならない
奥の博物館風のスペースで、知った顔が便所に入っていくのを見かけた
学生の頃の友達に似ているが、確証は持てず
同じく便所に入ってさりげなく確認しに行くことにする
果たして彼は旧友であり、6年ぶりの再会を喜び合った
2人でそこらを歩きながら、偶然会ったことの驚きや今の暮らしぶりなどを語り合う
彼は結婚してできた新しい家族でこの辺りへ遊びに来たらしかった
吾輩はなぜだかあまりうまくしゃべれず、今も童貞だ男女交際なんか全然できないとか
そんなことばかり言って、彼をほとほと呆れさせてしまった
やがて日も少し傾いて、再び別れの時がやって来た
家族に呼ばれて緩い坂をヒョコヒョコと上っていく彼を見て
吾輩はさっきの会話に対する激しい後悔を湧き上がらせて思わず呼び止めた
ちょっと大声気味で、自分がちゃんと就職できたこと、仕事続けられてること、
あまりにもダメダメで将来が心配された学生時代の割にはそれなりに生きていけてることを伝えた
何となく安心したような彼の顔に満足して、最後に「またな、またな」と手を振り合った
暑い暑い夏の一日だった
という夢を見た
気が狂いそうな暑さの室内で見たとは思えない、何か名残り惜しくなる夢だった
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